子ども家庭支援論 -子どもを中心とした家庭支援-
編著 | 七木田敦,上村眞生,岡花祈一郎 |
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ISBN | 978-4-909378-36-1 |
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体裁 | A5判 カラー口絵4頁 本文192頁 |
刊行 | 2022年4月 |
定価 | 2,000円(本体1,818円+税) |
特長
- ・保育士養成課程における「子ども家庭支援論」に対応したテキスト。
- ・全27の具体的事例を提示しながら,自分の考えをワークシートに書き込むことで理解を深めます。
- ・先駆的な諸外国の取り組みを紹介,柔軟な思考力を身につきます。
- ・「カラー口絵」を掲載しており,視覚的にも「子ども家庭支援」をイメージして学習を進められます。
目次
Ⅰ部 子ども家庭支援の意義と役割
1章 なぜ,子育て支援をしなければならないの?
-子ども家庭支援の意義と必要性-
- 1 家族と家庭の違い
- 2 家族が生活する場としての家庭
- 3 ライフコースと家庭:子育てから介護まで
- 4 家庭をとりまく地域社会と子育て
- ①具体的事例から支援の方法を考える「ダブルケアの現実」
- 考えるヒント
2章 子育て家庭支援の目的と機能って何?
-子ども家庭支援の目的と機能-
- 1 子育て支援政策の現状と課題
- 2 子ども家庭支援の理念と目的
- 3 保育所・幼稚園・認定こども園における家庭支援の機能と役割
- 4 社会文化的な営みとしての子育て
- ②具体的事例から支援の方法を考える「習いごとに通わせてあげたいけれど・・・・・・」
- 考えるヒント
Ⅱ部 子ども家庭支援の理論と実際
3章 子ども家庭支援は誰に,何をすることをいうの?
-子ども家庭支援の対象と内容-
- 1 子ども家庭支援に関連する制度
- 2 子ども家庭支援の対象
- 3 子ども家庭支援の専門職(保育士以外の様々な専門職)
- 4 各専門職の特性を活かした子ども家庭支援の内容
- コラム01 子育て支援員
4章 子どもや親は,どのようにして育っていくの?
-子どもと親の育ち-
- 1 子どもの発達
- 2 親の発達
- ③具体的事例から支援の方法を考える 「水遊びが苦手なKくん」
- 考えるヒント
5章 家庭って,みんな同じではないんだ
-さまざまな家庭の姿-
- 1 核家族
- 2 3世代家庭
- 3 ひとり親家庭
- 4 社会的養護を要する家庭
- コラム02 3世代家庭
6章 家庭を支援する専門機関や地域活動には,どのようなものがあるの?
-子どもと家庭を支える専門機関や地域活動-
- 1 子ども家庭福祉行政
- 2 児童相談所
- 3 保健所
- 4 福祉事務所
- 5 社会福祉協議会
- 6 児童発達支援センター
- 7 保育所・幼稚園・認定こども園
- 8 民生委員・児童委員
- 9 子育て支援センター
- 10 子育てサークル
- 11 里親
- ④具体的事例から支援の方法を考える「養子縁組,誰のための制度?」
- 考えるヒント
7章 どのようにして他の機関と連携すればいいの?
-地域の資源の活用と自治体・関係機関等との連携・協力-
- 1 地域資源とネットワークの活用
- 2 専門職同士の協働
- 3 子ども家庭支援と地域の資源の活用(各市町村の例を参考に)
- 4 地域に必要とされる保育者の在り方と専門性の向上
- コラム03 保育ソーシャルワーカー
8章 特別な対応が必要な支援って,どのような状況なの?
-特別な対応を要する支援-
- 1 貧困
- 具体的事例「子どもの貧困」
- 2 DV
- 具体的事例「家庭内のDV被害と関係機関との連携」
- 3 虐待
- 具体的事例「虐待が疑われる2歳児Aくん」
- 学習をふりかえるためのワークシート
- 4 在宅子育て家庭
- 具体的事例「孤立する母親」
- 5 若年出産
- 具体的事例「若年出産での育児」
- 6 発達障害
- 具体的事例「特別な支援が必要な子ども」
- 7 外国につながる家庭
- 具体的事例「文化的習慣の違いから生じる保護者の不満」
- 学習をふりかえるためのワークシート
- 8 親の精神障害
- 具体的事例「双極性障害の母親と暮らす子ども」
- 9 介護と子育て
- 具体的事例「ダブルケアに悩む母親Mさん」
- 学習をふりかえるためのワークシート
- コラム04 子どもの貧困
Ⅲ部 保育者による子ども家庭支援の意義と考え方の基本
9章 地域の子育て支援って,どのようにするんですか?
-地域の子育て家庭の意義と考え方-
- 1 地域の子育て家庭を取り巻く環境
- 事例9-1「過疎地域等」
- 事例9-2「都市部」
- 2 地域の子育て家庭への支援
- 事例9-3「地域交流」
- 3 要保護児童等及びその家庭に対する支援
- 4 近年の子ども家庭支援の動向 -スウェーデン・フィンランドの例-
- コラム05 スウェーデンの幸福度
10章 いろいろな家庭に,どのような支援ができるの?
-家庭の状況に応じた支援-
- 1 家庭の状況に応じた支援とは
- 2 家庭の状況に応じた支援を行ううえで,保育者に求められる姿勢
- 3 さまざまな子ども家庭支援の対象
- 4 多様な子どもの家庭支援の形態
- 5 相談援助技術を活用した子ども家庭支援
- 事例10-1「子どもの発達を心配する保護者への支援」
- 事例10-2「地域で孤立していた子育て家庭への支援」
- 事例10-3「療育施設」
- ⑤具体的事例から支援の方法を考える「日常の中の注意点」
- 考えるヒント
11章 どのようにして,子育て家庭を支援しますか?
-保育の特性を活かした支援-
- 1 保育の専門性を活かした子ども家庭支援とその意義
- 2 子どもの養護の課題
- 3 子どもと保育士,保護者との関係性の問題
- 事例11-1「思いのくい違い」
- 4 子どもの発達の問題
- 5 子どもの集団生活における問題
- 事例11-2「自由遊びの保育室内にて(2歳児クラス)」
- 6 保育所の特性を活かした気づき
- ⑥具体的事例から支援の方法を考える「子どもの育ちの不安への対応」
- 考えるヒント
12章 保育の仕事をしようとすれば,どのようなことが求められるの?
-保育士に求められる基本的態度-
- 1 受容的関わり
- 事例12-1「身辺自立に関する保護者への受容的な関わり」
- 2 自己決定の尊重
- 事例12-2「育てにくさに悩む保護者(2歳児クラス)」
- 3 秘密保持等
- 事例12-3「不適切な養育が疑われる子ども」
- 4 保護者と保育士との間に生まれる力動的な相互作用
- 事例12-4「登園時間が遅い家庭」
- 5 子どもの育ちの喜びの共有
- 6 子どもの育ちを共有するためのツール
- 学習をふりかえるためのワークシート
- コラム06 保育士の守秘義務
Ⅳ部 これからの子ども家庭支援にむけて
13章 これからの子ども家庭支援は,どう変わっていくの?
-これからの子ども家庭支援-
- 1 子ども家庭支援に関する現状と課題
- 2 子育て支援ニーズの多様化
- 3 連携機関の多様化
- 4 子育て支援プログラムの導入の事例 -ニュージーランド-
- コラム07 ニュージーランドのプレイセンター
- 学習をふりかえるためのワークシート